今月の初めから読み始めた推理小説をやっと読み終わりました。
普通の文庫本ですから,3~4日あれば十分なんですが、なぜか今回は眠気と戦ってまでページを捲くる気力が湧かなかったんですよ。
小説の面白さというのは、あたかも自分がその場にいるような臨場感を味合わせてくれるところに醍醐味がありワケでして、残念ながら今回の小説からは、そうした一体感を得ることができませんでした。
でも、著者の名誉のために付け加えておきますが、この「99%の誘拐」と云う小説は吉川英治文学新人賞を受賞している話題作でしたから面白い事に間違いはなかったですよ。
ただし、推理小説ならではの意表を突くどんでん返し、それに主人公の犯罪に至るまでの心理描写が希薄な感じがしました。
また、文章全体の醸し出す雰囲気が私の相性と合わなかったのも時間が掛かった原因の一つでしょうね。
何十年もの間、あらゆるジャンルの本を読み続けていますが、「これぞ!」と云う本に巡り合うことは少ないものですね。
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