大学時代の同窓会の通知が舞い込んできました。
しかしながら卒業以来、これだけ長い年月が経つと今更懐かしい気持ちも失せてしまい、ここ何十年の間、このような集いには一切参加したことがありません。
でも、その昔一度だけ印象深い高校の同窓会に出席したことがあります。
当時、私のクラスに白百合のように清楚で可憐な、セーラー服の良く似合う女性がいました。
内気でシャイな私は、彼女に声をかけることもままならず、ひと言も言葉を交わすことなく卒業式を迎えてしまったのです。
それから幾星霜が経過し、ある年の同窓会で彼女と再会する機会がありました。
今度こそ、思いのたけを口にしようと、勇んで会場に向かった私の前に現れたのは、当時の面影は見事に消え失せ、ぶくぶくと太ったただのオバさんだったのです。
余りの変貌ぶりに人違いかとも思ったのですが、胸についている名札の旧姓は間違いなく彼女のモノでした。
彼女の方は私を覚えていたらしく、にこやかに会釈をしてくれましたが、それ以上彼女の姿を見ているのが偲び難く早々と彼女の前から立ち去ってしまいました。
今頃、どうしているでしょうかね?
お孫さんに囲まれ幸せな余生を送っているのでしょうか?
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