ホテルにチェックインした後、マニラ支局の幹部との会談までの時間を利用してホテルの回りをぶらついてみました。
今回の任務は要人の警護ですから、あらゆるケースに備えておく必要があるのです。
そうこうしているうちに支局幹部との面談の時間が迫ってきました。
こちらの人達が時間通りに来た試しはないのですが、約束の時間に待たせるのも悪いと思い10分前にはホテルのロビーで待機していました。
待つこと30分、何の音沙汰もありません。
それでも我慢強く待っていたのですが、1時間たっても連絡が無いのです。
ここまで来ると如何に温厚な私でも堪忍袋の緒が切れてしまいます。
ついに痺れを切らして電話をすると、何の謝罪の言葉もなくひと言「トラフィック!」というだけなのです。
これはフィリピンでは実に便利な言葉で、要するに車が混んでいるから遅れている、「俺のせいではない!」と云っているわけです。
マニラでは車がスムースに動く事なんか滅多にありませんから、それを見越して早く出発するという発想は彼達にはないのでしょうね!
結局彼が到着したのは約束の時間を1時間半オーバーした7時半でした。
何事も無かったように満面に笑みを浮かべて握手を求めてくる彼の態度を見ていると、怒る気にもなれなくなってしまいました。
フィリピンでは、この程度の遅れは日常茶飯事のことなのでしょう。
明日からは部屋で一杯やりながら待つことにします。
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