今月行われているパソコン講座のひとつに「知的障がい者」の方のクラスがあります。
私が担当しているS.Kさんという20代後半の女性は常に人気アニメの大きな縫いぐるみを傍らに置いて、自分の意見や要望を伝えるときは全て縫いぐるみを通じて私に話しかけてきます。
例えば、私が「きょうは文字入力の練習をしようね!」と持ちかけると、
「それよりも、ばいきんマンはゲームをしたいって言ってる!」といった具合です。
そして、興が乗ってくると彼女の頭の中はアニメキャラクターで一杯になってしまい、だんだんアニメの世界に陶酔して行ってしまうのです。
そうなると、こちらも合わせるのが大変になってきます。
なにしろ、知らないキャラクターの名前がどんどん出てくるのですから、結構きついものがあるのです。
このように知的障害といってもいろいろなケースがある訳ですが、我々はそれに対する個々のレクチャーは受けていませんので、すべて自分の判断で対応せざるを得ないのです。
ただ、何年間かこのクラスを担当して分ってきたのは、その人の良いところを見つけて、認めてあげることだということです。
どんな些細な事でも、上手く出来たら褒めてあげるのです。
そして、いくら失敗しても根気強く繰り返していくうちに意思の疎通ができるようになるものです。
ただし、彼女はまだ私を測っているフシが見受けられます。
彼女のメガネに叶うのは何時ごろになるのでしょうか?
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