急遽代行の要請があり、「視覚障碍者クラス」のパソコン教室」を担当しました。
このクラスは音声ガイド付きのパソコンを使用します。
例えば、受講者の方があ、いと入力すると、パソコンがア、イと無機質な音声で読み上げてくれます。次に変換すると『相『』の場合は「相合傘の相」、『愛』の場合は「恋愛の愛」といった具合に読み上げてくれるので目的の言葉が容易に選択できるわけです。
ですから、文章の入力だけではなく当然メールの送受信も可能です。
ただし、このシステムは受講者の方がほぼ正確に文字入力が出来ることが前提となります。
今回私が受け持ったのはKさんという全盲の女性でした。レッスンの内容は私が読み上げる美空ひばりの歌の歌詞を彼女が入力していくのですが、そのスピードの速さにビックリしてしまいました。
また、ほとんど入力ミスがない上に、仮にミスをしてもリカバリーが実にスムースなのです。
しかも彼女はキーボード上の各キーの位置を全て正確に把握していますから、私はただ歌詞を読み上げるだけで何もお手伝いをすることがなかったのです。
当初は目の不自由な方なので、どの程度できるのかな?と″高を括って″いたのですが、とんでもないことでした。
何十年もパソコンに触れていながら、いまだにキーボードを見ながら覚束ない手つきで入力している自分が恥ずかしくなるほどのショックを受けました。
いやぁ!今回はいい経験をしました。世の中にはさりげなく凄い人がいるものですねぇ!
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